昭和の高度成長期時代の建物の建て替えがあちこちで進む中、中学校の新校舎内覧会がありましたので見学させてもらいました。この建て替えプランは、中学校の移設新築だけでなく、近隣の小学校の建て替えに伴う仮校舎を兼ねていることがポイントです。
従来ですと校庭にプレハブ仮設校舎を建て、旧校舎と同じ場所に新校舎を建築することがよくありますが、今回の場合は、こちらの中学校新校舎が2年間、小学校の仮校舎として利用されるのです。仮設不要によるコスト削減や工事現場と教育現場が重ならないことで児童生徒らの安全性を高め、用地取得から学校の位置・通学エリアの見直しまで、とてもよく練られた計画となっています。
さて、新しい校舎の中はといいますと、まずバリアフリーが徹底されていることです。下駄箱のある昇降口はもちろん、トイレや各教室、出入り口となるほとんどは平らかスロープが施されています。
敷地の東側に校舎、西側に校庭と配置されるのですが、普通教室は廊下の北側に並べられているのです。これは直射日光による暑さ対策や強い光に対する目の保護とのことで北側に配置していて、一年中安定した光彩を考えてとのことです。北側は寒そうですが、すべての教室にエアコン完備なのでその心配はありません。他の見学者の方も、もう一度学校に通いたいとうらやましがる声が出るほどの魅力的な学校が出来上がっていました。
ここ数年、民泊やシェアハウスなど新しい部屋の貸し方として話題を集めるようなことが続いていましたが、問題点も表面化し、不動産賃貸市況の歪みがあちこちで見られます。
シェアハウス事業では、シェアハウス運営会社による転貸を前提とした一括借上げ(サブリース)や家賃保証制度と、銀行をも巻き込んだ融資制度により簡単に大家さんになれる仕組みを売り出し、その運営会社が行き詰まったことで、今後は規制が強化されそうです。
賃貸経営を行うにもかかわらず、家賃保証という安心感から利回りの良い投資信託のように考える家主が多く、事業計画の見通しが甘いことに気付けない点で、遠からず大家さん稼業から退場するのは時間の問題だったでしょう。
シェアハウス物件は独特な間取りから、その転用は難しく、建築費や入居者に便利で喜んでもらえそうな共用設備、立地条件などを考えると、長期安定的な事業化は簡単ではありません。
二度に渡る引き上げ延期があった消費税10%がいよいよ1年後の2019年に行われるとの宣言がありました。
消費税課税の経過を振り返ってみると、1989年4月に3%でスタート、7年後の1997年4月に5%、17年後の2014年4月に8%、そして5.5年後の来る2019年10月に10%となる訳です。
3%分が引き上げられた2014年はその前年に駆け込み需要が発生し、引き上げ後には反動が大きく出ました。2019年は引き上げ分が2%と小さいものの、税率10%は計算がしやすく、消費額の1割が税金という負担を感じやすい金額となってきます。
賃貸住宅の家賃はかねてから非課税扱いなのですが、マイホーム購入希望者や賃貸住宅の新築供給などの増減が、どのように市況に影響を与えるか要注目です。
安定した地盤で水害も少ない武蔵野台地は今では住宅地として人気のある地域となりましたが、かつては水利に不便で、雨が降ったときにだけ雨水を集めて流れる小さな川が多く、台地上にしみ込んだ雨水は窪地の湧き水となり貴重な水源となっていたようです。
水道が普及すると急速な宅地化により水量が減って湧水ポイントは激減。もはや珍しい存在となりましたが、武蔵野台地の際にあたる国分寺崖線では今も水が湧いているのが見られます。
何も無いところから絶えず湧いてくるというのは不思議であり、ありがたいものですね。
都心に近いながらもほどよく自然が残るあたりも選ばれる理由かもしれません。
その新旧河川の分岐点がこの岩淵水門により仕切られています。通称赤水門と呼ばれる水門は大正13年(1924年)に作られ、増水時には水門を閉じることで隅田川(浅草方面)の洪水を防ぐ役割を負っていました。老朽化や地盤沈下により昭和57年(1982年)に新しい水門が作られ現在はこの青水門が機能しています。
過去の大きな台風などによる増水時は川岸の遊歩道から5mくらい上まで水位が上がってしまう恐ろしさ。(柵の高さが約1m)水門付近の堤防は嵩上げされ強化されていますが、流域のどこか1ヶ所でも弱いところが切れてしまうと、大きな浸水被害が発生するというのですから低地に住むというのは日頃の対策がとても重要ですね。
平時の川はプレジャーボートが走り抜け、堤防の上はジョギングやサイクリングコースとして、河川敷は運動場して賑わい、そして水門はひっそりとたたずんでいます。
毎年恒例の賃貸住宅フェアが6月に東京ビッグサイトで開催されました。2019年、2020年と、ビッグサイトは東京オリンピックの準備期間に入り、各種イベントが開催中止になるのではないかと心配の中の2018年です。
今年の開催週は、他の大きなビジネス展と重なったためか、周辺の道路は大渋滞です。やはり各業界の見本市・商談会は、日本全国から東京に集まってきているということでしょう。来場者の移動手段確保はオリンピックでも大きな課題です。東京都では、23区内に都営路線バスを走らせていますが、東京駅と東京ビッグサイト間には、最新の燃料電池バスを数台配備。環境や未来エネルギーをアピールしますが、肝心の道路が渋滞ではそのバス輸送も活かせそうにありません。
こちらはその燃料電池バス。緑色系の通常の都営バスに対して、水素イメージの青色系かつトヨタの燃料電池車「ミライ」的なデザインでしょうか?大型バスなのにトヨタのエンブレムが珍しい。乗った感じは普通のバスですが、走り出し時のエンジン音が無いため静かで、加速感はなめらかです。
賃貸住宅フェアは各種セミナーも満席、立ち見が出る盛況ぶり。イベント会場には欠かせないキッチンカーも来ていて、休憩スペースも混雑していました。