2018年(平成30年)の1月に新庁舎が開庁しました新座市役所です。建物は鉄筋コンクリート造と鉄骨造の混合5階建て。南北に長い長方形をしてシンプルなデザイン、外壁にはルーバー(羽板)が取り付けられ、適度に日差しや視線を遮りながら、外の景色を眺めたり外光を取り込めるようになっています。
市民窓口は担当カウンターごとに番号が割り当てられ、整然と分かりやすい配置になっています。この日は日曜日ですが、限られた窓口だけ開いていました。
最上階の5階は議場となっており、6月の定例会として休日議会が開催されています。市民が傍聴しやすいよう休日に開かれている議会とはなかなか進んだ市議会ですね。議長席の後ろにはプロジェクター用スクリーン、両サイドには大画面液晶モニタを備え、映し出された資料写真などを皆で共有することができる最新の設備となっています。
また昼食休憩の前の1時間弱を利用して、議場コンサートなるミニコンサートも企画されており傍聴席はかなりの割合で埋まっていました。なかなか一般の市民には馴染みのない議会に足を運ぶ機会を作る工夫をされている新座市議会でした。
シンプルで白い箱状の建物、こちらは神奈川県藤沢市のいすゞ自動車の工場の隣にある「いすゞプラザ」です。現在はトラックやバスなどの商用車に注力し、乗用車では聞かない自動車メーカーとなりました。自社製品となるこんなに立派な観光バスでプラザと最寄駅間を無料送迎してくれます。
館内では企業の歴史や技術、商品ラインナップなど、子供も大人も楽しめるような展示になっています。中でもいすゞの自動車たちが活躍するいすゞタウンをものすごくリアルに作り込んだジオラマ。細部まで動き、時間経過で1日の活躍ぶりを伝えるストーリー。ミニュチュアとは思えないような街の風景です。
なるほどと思ったのがいすゞのデザインフィロソフィ。硬(Solid)、潔(Clean)、動(Emotional)をコンセプトに、線と面と骨格に無駄がなく機能的なデザインを目指しています、とのこと。この建物自体もそのデザインが貫かれているようです。
詳細は見てのお楽しみということで控えておきますが、見学を終えると最後にいすゞオリジナルグッズの販売コーナーがあります。昔のいすゞロゴマークと「品質第一」の前掛けや、手ぬぐい。実用性を感じます。
日比谷公園、日比谷公会堂などで知れた日比谷エリアに、またひとつ再開発ビルがそびえ立ちました。日比谷は劇場や映画館など文化施設が集まっていたこともあり、この「東京ミッドタウン日比谷」は店舗やオフィスだけでなく、文化面での発信ができるようなスペースが多く設けられています。
周辺には歴史的な建築物もいくつか見られるのですが、やはり旧ビルの老朽化や高度利用の波には逆らえないようです。三井不動産では作って終わりではなく、時を重ねるたびに進化していく「経年優化」の理念のもと街の賑わいを創出していくとのこと。この考え方は日本のどこの街づくりにも必要とする要素であります。
さてこの再開発用地は三井系のビルが区道を挟んで2棟あったところを、区画整理により敷地を付け替え用地統合してまとまった一区画の敷地となりました。区道分はビル広場の隣に配置され公園となって、広場と公園が一体化して人々が集えるようになっています。
この日もイベント広場として催しがあり、多くの人たちが来ていました。新しいだけじゃない魅力を維持し続けられるといいですね。
テーマパークやラーメン店ではよく見かける行列ですが、待てる人待てない人、どれくらいの時間まで我慢できるかは、人それぞれだと思います。
商売上で行列ができることは、適度に期待感を膨らませ、希少性が増すように感じます。また利用客も、待つくらい人気がある、みんなが欲しがるならいいに違いないと、妙な安心感や横並び意識が芽生えます。
一方で銀行のATMや、支払いレジ待ち、トイレ、病院診察などの行列は、早くしろ、イライラするということの方が多いようです。
確定申告の行列は、内容に応じて緑・黄・青・赤と色分けをして列を作るよう工夫をしているようですが、まだまだ改善の余地があるという感じです。
冬の良く晴れた日、都立公園である井の頭恩賜公園には、たくさんの人々が遊びに来ていました。
公園の池に定番のボート乗り場には、ボートがありません。桟橋から下、沼というか底が見えています。
実はこれ、数年に1回行われている「かいぼり」作業の途中で、ポンプで池の水を抜いているんですね。池の清掃、水質改善、外来生物の駆除など、池のメンテナンス作業です。
水に浸かっていた護岸があらわになり、2mくらい深さがあったことがわかります。残念ながらしばらくは池の魚も取れなさそうです。
通りの街路樹に溶け込むような目立たないデザインの建物、これは2017年の4月から稼働している武蔵野市の「武蔵野クリーンセンター」です。いわゆるごみ焼却場です。
中に入るとガラス張りの部屋の前にペッパー君もいます。この部屋は中央制御室で、わずか一人の人がモニターで監視業務をしていました。ごみ焼却場は臭い汚いというイメージからほど遠いクリーンルームですな。
さらに単なるごみ焼却場ではない機能として、焼却熱で作ったお湯を温水プールに供給するだけではなく、近隣の公共施設に電力を供給する発電所でもあること。ごみ発電、ガス発電、太陽光発電により、平時はもちろん災害時にも単独で市庁舎や総合体育館にエネルギー供給ができるスグレモノです。
迷惑施設と言われた清掃工場は、近くに設置しておきたいクリーンセンターに進化していました。